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【メイキング】世界が望んだ贈りもの

  • 執筆者の写真: あやたけ
    あやたけ
  • 2021年9月6日
  • 読了時間: 11分

更新日:2021年9月7日


『世界が望んだ贈りもの』


風のクロノア2~世界が望んだ忘れもの~20周年記念イラストアンソロジー発行おめでとうございます!!

というわけで、許可を頂いたので今回はその表紙のメイキングをやってみたいと思います。


※当HP内の画像は全て転載禁止です。またこちらは非公式の二次創作品であり、公式様・関連企業様へのお問合せは厳禁です。良識ある行動をお願い致します※


※DO NOT REPOST※


● 案出し


まず最初に、どんな絵にするか考えていきます。

今回は集合絵にしたいというのがあって、集合絵などの複雑な構成にする時は描きながら何となく決めるでは私の場合あんまり上手くいかないので、最初に描きたいものを紙に書き出しました。

上の画像のような、ホントにざっくりした感じです。でも書き出している内に、絶対に描きたいもの、そこまででもないもの、と言う風に整理が出来てくるので、結構大事な作業です。で、上に書き出したやつ結局全部描いちゃったんですが(欲張り)

※バグジに関しては正体が哀しみの王とも取れる表現が作中にあったので、哀しみの王を入れるなら、と敢えて描きませんでした。・・・・・・・・嘘です。構成上無理でした。



● ラフ・下描き(使用ツール:SAI)



一番最初に描いたラフがこちらになります。この時点では何となくの構成を決める目的だったので、絵柄とかは特に気にせず、イシュラス以外は資料も見ずに描きました。(モメットドールのゆるい顔ちょっと気に入ってる)


周りの黒いフチはタチキリ線(仕上がり線)の外を分かるようにしているものです。(いわゆる塗り足しの部分)印刷に出ない部分に重要な絵柄が入らないように気を付けないといけないので、この目印は最後まで残して描きます。(印刷の予定が無いのなら特に気にしなくても良いと思います)


ここから更にブラッシュアップ↓


ゲーム中のワールドマップと同じ構成になるように国の位置を変え、それに伴いキャラクターの配置を変えました。あとは、全体的なパースの付け方も変えています。

この段階はラフというよりはほぼ下描きですね。


ここで参考にしたのがこちらの書籍、『建築知識 2021年6月号』。

正直に言うと、この本を見つけたからこそこの構図になったって感じです。絵の構成を悩んでいる時にたまたまこの本で”特殊パース”というものを知りまして。


22ページ目に載っているこちら


見た瞬間、「これだ!!」ってなりました。

お気付きの方も居るかもしれませんが、今回はこの「広角レンズ」のパースを参考にしました。・・・と言っても私の技術不足により”なんちゃってパース”になったのですが、パースなんか合ってなくたってそれっぽく見えたら勝ちです(


今回の絵を描くにあたって、こうした”勉強”の時間が特に長かったです。知識が無いまま描くと半端なものに仕上がってしまう気がして、そうならないよう徹底的に資料を集めました。(自分の今持てる技術と知識の集大成にしたいという私個人の目標もあったので特に気合入れて臨みました...)

うろ覚えで描くなんてもったいない!分からないと思ったらすぐ調べる、これ大事です。


絵の上手い人ほど資料をよく見ると言いますが、本当にそうだと思います。別に自分が絵が上手いと言っているのではなく、上手くなる為にどうしても必要になってくる部分だと思います。犬を見た事が無い人は犬を描けませんからね。


中心が分かるように対角線(ガイド)を引いて、クロノアの顔が中心に来るように配置してます。



● 線画~下塗り(使用ツール:SAI)

色塗りの過程をきちんとスクショしてなかったのでこんな中途半端なもので申し訳ないですが...;線画はSAIの標準ツールである「筆」ツールを使用しました。


後は、

ベースカラーをベタ塗り

そのレイヤーを複製してクリッピング

筆ツールで簡単に影を塗っていく(割と感覚的なので説明しづらくてすみません;)

といった流れです。


※ベースカラーのベタ塗りレイヤーを複製するのは、失敗した時にベースカラーを戻せるからです。別に失敗を気にしない場合は、ベタ塗りレイヤーに不透明度保護かけて直接塗っていくでもOKです。


このように簡単な塗りはSAIで行い、テクスチャ付けの為に塗りのブラッシュアップはCLIP STUDIOで行いました。こちらは次の項目で解説していきます。



● キャラクターの塗り


大巫女様で解説してみたいと思います。

今までは下描き~色塗りまでずっとSAIでやっていたんですが、最近は塗りの段階でクリスタを多用するようになりました。と言うのも、DL素材が豊富で、作りたいイメージを再現しやすからです。(もちろんSAIでもカスタムブラシを入れたりすれば可能です)

画像にも書いてありますが、今回は”アナログ感”を強く意識した絵にしたかった為、クリスタのDLブラシ、「かすれた感じの水彩」を使用しました。と言うかこれしか使ってないです。

主に「ベースカラー」、「中間色」、「一番濃い色」の3色ぐらいの色で、ざっくり形を作っていくぐらいのイメージでどんどん色を置いていきます。この段階で照り返しを意識して色を混ぜてみても良いかもしれません。


また今回はなるべく公式に近い絵柄にする為、影の付き方などの参考資料としてゲーム画面のスクショを使っています。普通の人間と同じ立体感で塗るとちょっと違和感が出るので、公式のポリゴンモデルに落ちる影を見るのが一番手っ取り早かったです(笑)

とは言えこれは絵なので、ザ・ポリゴン!!ってならないようには自分で調整します。見映えが良いように嘘をつく感じ・・・です。実際はこんなに影付いてないんだけどな...とか気にせず。絵は所詮嘘なので!


この調子でどんどん塗っていきます。

①の画像内にも書いてますが、ツール独特のかすれた部分はなるべく残すように塗ります。これがテクスチャっぽくも見えて良い感じなので。・・・うん、難しい事は抜きにして良い感じに見えればOKです。


ここからSAIでの作業に移ります。


まずは絵に馴染むように線画の色を変えます。

線画レイヤーの上に新規レイヤー(モード:スクリーン)を作成

クリッピングをかける

色トレースする感じで色を塗っていく


線画の色を変えるだけでぱっと印象が変わります。


かすれた部分を残し過ぎると雑な印象が強くなるので、そうならないように筆ツールで馴染ませていきます。(ここも完全に感覚です)



スクリーンレイヤーを作り、光源を意識しながら光を入れていきます。

また、通常レイヤーを作って不透明度を30%程度まで下げ、影との境界線に黄色~オレンジっぽい色を載せるだけでびっくりするぐらいエモくなります。ピンク色でも良い感じです。神絵師がよく使ってるのでそれの真似事です←(この方法で合ってるかは分かりませんw)


最終加工です。

背景に馴染むように、不透明度を下げた通常レイヤーを作り大巫女全体にクリッピングし、下の方から水色で塗っていきました。(不自然な境界が出来ないようぼかしています)


また、色の印象に統一感を持たせるため、同じように適当に不透明度を下げたオーバーレイレイヤーを作ってクリッピングし、オレンジで塗りつぶしてます。(これは絵全体にかけるのでキャラクターごとに、というわけではないのですが一応最後色の調整はしてます、という事で)

テクスチャも同じく絵全体に最後にかけます。


メインの3人は一番最初に完成させました(^.^)(割とこれだけで満足だったんですがここで終わらせるわけにもいかず...笑)




● 背景

一番大変だったのが、言わずもがな背景です。今回は特に、主線無しという慣れない描き方をしたので、手探りで、学びながらの制作となりかなりキツかったです。

これだけ見るところがたくさんある構図なので背景に線画を描くとごちゃごちゃしそうだった為、今回は主線無しに挑戦するに至りました。


かなり厳しい挑戦になりそうでしたので、今回は超強力チート級教科書を購入致しました。

それがこちらの2冊↓

『ヒョーゴノスケ著 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方』


『ア・メリカ著 ”主線なし”イラストの描き方』


主線なしイラストと言えばまず思いつくのがこの御二方で、まず買って損はない2冊でありました....。ものすごく参考になりました。



で、この教科書をじっくり読みながら、描き進めていったわけです、が、

ちゃんと過程を記録出来てなくて本当に申し訳ないです...自分でも描きながらワケわかんなくなってましたw

手探りなのでホント描きながらこうしようああしようってなってる感じでロクにメイキングらしい説明は出来ないんですけど、大体はベタ塗り→影付けの流れです。

ベタで形を作っていく、線画を描かなくて良い、というのは慣れれば実はかなりラクなんではないかな、という印象でしたが練習しないと難しいかもですね.....。


影の色とかは教科書を参考にしました。草むらの影に青色使っただけでこんなに雰囲気というか空気感が出るというか、エモくなってすごいなぁと思いました。(語彙力皆無)

ベタはSAIで、影付けはCLIP STUDIOのDLツールをメインに使ってました。


クロノア達をのけるとこんな感じです



~ 旧きクレア像 ~

こちらはスクショ残していたので過程を載せていきます。


まずは下塗りです。

顔・帽子・服....と言った具合にパーツごとにレイヤーを分けているのですが、如何せん像は色数が少ないのでものすごく描きづらかったです....。


実際のゲームのポリゴンの影の付き方を見ながら、影を付けていきます。

・・・ちょっと石膏デッサンみがありましたね...苦い思い出です(笑)


草木にも影を。草に青い影を付けるのにハマってしまいました。

影ホンチャンというよりは、反射光に近いイメージかな?ここから濃い緑色を混ぜて影色を作っていく感じです。


背景追加。レイヤーは一つで、厚塗りな感じでどんどん塗り重ねていきました。(最終の色味加工と光の追加だけ別レイヤー)

海も描きたかったのですが位置的に難しかったので、雲の下の方に青いオーバーレイをかける事で海の色が反射しているようなイメージにしました。


柱に巻き付くツタを追加したり、光の調整をしたりして完成です。




・・・ちなみにジョイラントの下塗りはこんな感じです。

大体想像が付くかと思いますが、背景の中でも特に時間がかかったのがジョイラントです。下塗りだけで丸1日かかりましたorz もう二度とやりません。やりたくない。



こういう感じで、地道な努力の積み重ねで丸1か月かかって表紙絵は完成しました(笑)愛を詰めに詰めたので、穴が開くほどじぃ~~~~っくり見てやって下さると嬉しいです!!!



● 余談

作業中は、当然のように2のサントラを聴いていました。それぞれの国のBGMを聴くとテンションめちゃくちゃ上げながら作業出来たので楽しかったです!BGMの効果でちょっと泣きそうになったりもしましたが!楽しかった!!


表紙はもちろん頑張ったのですが、本文に寄稿させて頂いた作品もかなり描き込みを頑張りましたので見て頂けたら嬉しいです。


寄稿作品『Maze of Memories』の一部


作品感想などもコチラからお気軽に頂けたら嬉しいです(*´▽`*)




● おまけ(ロゴとステッカー)

今回はタイトルロゴとノベルティのステッカーも担当させて頂きましたので、折角だからこの場でご紹介。

私自身はロゴデザインとか初心者なので、元々あるフリーフォントをillustratorでちょっとパスをイジった程度です・・・。多分見る人が見たら素人丸出しって分かると思います(笑)

とは言え素人なりに、クロノアっぽさが出るようには頑張りました。点を夢のかけらっぽくしたり、2のタイトルっぽく「の」や「2」をグニョンってしたり。(伝わってくれ・・・w)

最後はPhotoshopで水面っぽいテクスチャ付けたりフチ付けたりしただけです!適当に良い感じのやつないかな~って手探りでやったので説明が出来ません!(正直)


今回実はステッカーもかなり苦労しまして.....色塗りに関しては、実際のトラベルステッカーを参考にしてシンプルな塗り方にしたんですが、問題は背景です。

実は、背景に使用している枠などは全てillustratorで作りました。イラレ初心者のくせに、中々チャレンジャーだと自分でも思いますw

もちろんSAIでも頑張れば描けない事は無いですが、手作業で測ったりするのはかなり時間がかかる上に正確ではないのでズレが生じてしまう、という点で今回はillustratorを使用する事を決意しました。


例えば「レプティオ」(画像上の段の真ん中)。

△と□を作って、パスファインダーで合体させただけだったりします。

「フォルガラン」(一番左上)はただの円形を作りパス上に文字を打っただけですし、「ビスカーシュ」(一番右上)は□と▽の組み合わせだったりと、意外と単純な図形の組み合わせ。

・・・哀しみの王(一番右下)とかはもう思い出したくもないぐらい地獄でしたね。一体何本ガイドラインを引いたことかw でも苦労の甲斐あってすごく整ったステンドグラスが作れたと思います。


イラレはベクターツールですから、拡大縮小しても画質が変わらないという点でかなり修正がしやすかったです。

SAIなどとは違ってイラストを描くのには向いていませんが、こういう図形などはやはりイラレが最強ですね....。まだ簡単な事しか出来ませんが、ちゃんと使いこなせるようになりたいものです。


ちなみに手順としては、SAIで下描きをしてからイラレで開いて、それを元に図形を作った感じです。

イラレで作った図形をSAIに持って行くには、Photoshopで下描きを開いて、イラレでコピーしたものをPhotoshopにペーストするだけです。もちろん、SAIで開くとベクターではなくなってしまいますが。



たくさんの愛と苦労と努力で作り上げた本が9月6日(クロノアの日)に届き、感無量です・・・!


・・・実は私の編集ミスで背表紙の文字、「ILLUST」の「L」が消えてしまっている事に気付いたのですが、Twitter上では「ルーナティアの”L”だから何かの縁だよ」とか、「”忘れもの”を書き入れて私たちプレイヤーの手で本を完成させよう!」とか、神解釈がたくさん飛び交っていたので、元からそういう仕様という事にしておきます(どや顔)

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